はじめに
TOEICは英語の基礎力を測る手段として優れているので、基礎力習得期間中のペースメーカーとして定期的に受験することをお勧めします。可能であれば、単にスコアアップを目指すのではなく「あっ、この表現はこんな時に使えそうだな」というようにアウトプットも意識して取り組むことを強くおすすめします。
TOEICの限界
物差しとしての限界
TOEICは上級者の英語力を正確に測定することはできないと思います。森沢洋介氏も指摘していますが( 英語上達完全マップ 英語のテスト 特にTOEICについて])、私の経験から見ても900点辺りまでが英語力の物差しとしての限界だと思います。
900点以上は重箱の隅をつつく問題も多く、特殊なケースを除きあまり取り組む意味は無いと思います。 因みに私がTOEICで満点を目指した理由は、満点を取った方が英語やTOEICについて語る上で説得力が出ると思ったからです。
アウトプットスキルを計測できない
TOEICはアウトプットスキルを計測することができません。TOEIC高得点=高い英語運用能力と世間では思われがちですが、あくまでも測定できるのは基礎的なリスニング力とリーディング力です。
問題集を黙々と解くだけである程度の得点を取ることも可能ですが、そうした場合TOEICのスコアとアウトプットスキルに大きな隔たりが生まれます。 またこの点を補うためETSは「TOEIC Speaking & Wrting(以下「S&W」)」を2007年より始めました。韓国では入社試験に採用する企業もあるようですが、まだ日本では定着してない様です。
ナチュラルスピードのリスニング力を計測できない
TOEICに限らずリスニング試験の英語は加工された英語だと思います。
私はTOEICのリスニングは10回近く連続で満点を取っていますが、映画やネイティブスピーカー同士の会話でのナチュラルスピードの英語には全くついていけません。TOEICのリスニングで満点を取ればどんな英語も聞き取れるという幻想は持たない方がいいと思います。ナチュラルスピードの聴き取り能力を向上させるにはTOEICの学習とは別の学習方法が必要だと思いますし、私もその方法を模索中です。
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